探偵業法

探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)

(平成十八年六月八日法律第六十号)

最終改正:平成二三年六月三日法律第六一号

(目的)

第一条

この法律は、探偵業について必要な規制を定めることにより、その業務の運営の適正を図り、もって個人の権利利益の保護に資することを目的とする。

(定義)

第二条

この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、 特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係わるものを収集することを目的として面接による聞き込み、尾行、 張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

2 この法律において「探偵業」とは、探偵業務を行う営業をいう。
ただし、専ら、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(報道(不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせることをいい、 これに基いて意見又は見解を述べることを含む。以下同じ。)を業として行う個人を含む。)の依頼を受けて、 その報道の用に供する目的で行われるものを除く。

3 この法律において「探偵業者」とは、第四条第一項の規定による届出をして探偵業を営む者をいう。

(欠格事由)

第三条

次の各号のいずれかに該当する者は、探偵業を営んではならない。

一 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

二 禁固以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の計に処せられ、 その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して五年を経過しない者

三 最近五年間に第十五条の規定による処分に違反した者

四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員 (以下「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者

五 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号のいずれかに該当するもの

六 法人でその役員のうちに第一号から第四号までのいずれかに該当するものがあるもの

(探偵業の届出)

第四条

探偵業を営もうとする者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会 (以下「公安委員会」という。)に、次に掲げる事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

一 商号、名称又は氏名及び住所

二 営業所の名称及び所在地並びに当該営業所が主たる営業所である場合にあっては、その旨

三 第一号に掲げる商号、名称若しくは氏名又は前号に掲げる名称のほか、 当該営業所において広告又は宣伝をする場合に使用する名称があるときは、当該名称

四 法人にあっては、その役員の氏名及び住所

2 前項の規定による届出をした者は、当該探偵業を廃止したとき、又は同項各号に掲げる事項に変更があったときは、 内閣府令で定めるところにより、公安委員会に、その旨を記載した届出書を提出そなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

3 公安委員会は、第一項又は前項の規定による届出(同項の規定による届出にあっては、廃止に係わるものを除く。)があったときは、 内閣府令で定めるところにより、当該届出をした者に対し、届出があったことを証する書面を交付しなければならない。

(名義貸しの禁止)

第五条

前条第一項の規定による探偵業の届出をした者は、自己の名義をもって、他人に探偵業を営ませてはならない。

(探偵業務の実施の原則)

第六条

探偵業者及び探偵業者の業務に従事する者(以下「探偵業者等」という。)は、探偵業務を行うに当たっては、 この法律により他の法令において禁止又は制限されている行為を行うことができることとなるものではないことに留意するとともに、 人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない。

(書面の交付を受ける義務)

第七条

探偵業者は、依頼者と探偵業を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為、 違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければならない。

(重要事項の説明等)

第八条

探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該依頼者に対し、 次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。

一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

二 第四条第三項の書面に記載されている事項

三 探偵業務を行うに当たっては、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)その他の法令を遵守するものであること。

四 第十条に規定する事項

五 提供することができる探偵業務の内容

六 探偵業務の委託に関する事項

七 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算及び支払時期

八 契約の解除に関する事項

九 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する事項

2 探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結したときは、遅滞なく、 次に掲げる事項について当該契約の内容を明らかにする書面を当該依頼者に交付しなければならない。

一 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

二 探偵業務を行う契約の締結を担当した者の氏名及び契約年月日

三 探偵業務に係る調査の内容、期間及び方法

四 探偵業務に係る調査の結果の報告の方法及び期限

五 探偵業務の委託に関する定めがあるときは、その内容

六 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の額並びにその支払の時期及び方法

七 契約の解除に関する定めがあるときは、その内容

八 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する定めがあるときは、その内容

(探偵業務の実施に関する規制)

第九条

探偵業者は、当該探偵業務に係る調査の結果が犯罪行為、 違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはならない。

2 探偵業者は、探偵業務を探偵業者以外の者に委託してはならない。

(秘密の保持等)

第十条

探偵業者の業務に従事する者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。
探偵業者の業務に従事する者でなくなった後においても、同様とする。

2 探偵業者は、探偵業務に関して作成し、又は取得した文書、写真その他資料 (電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む)について、 その不正又は不当な利用を防止するため必要な措置をとらなければならない。

(教育)

第十一条

探偵業者は、その使用人その他の従業者に対し、探偵業務を適正に実施させるため、必要な教育を行わなければならない。

(名簿の備え付け等)

第十二条

探偵業者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、使用人その他の従業者の名簿を備えて、必要な事項を記載しなければならない。

2 探偵業者は、第四条第三項の書面を営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。

(報告及び立入検査)

第十三条

公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、探偵業者に対し、その業務の状況に関し報告若しくは資料の提出を求め、 又は警察職員に探偵業者の営業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

2 前項の規定により警察職員が立入検査をするときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指示)

第十四条

公安委員会は、探偵業者等がこの法律又は探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、 探偵業の業務の適正な運営が害されるおそれがあると認められるときは、当該探偵業者に対し、必要な措置をとるべきことを指示することができる。

(営業の停止等)

第十五条

公安委員会は、探偵業者等がこの法律若しくは探偵業務に関し他の法令の規定に違反した場合において 探偵業の業務の適正な運営が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は前条の規定による指示に違反したときは、 当該探偵業者に対し、当該営業所における探偵業について、六月以内の期間を定めて、その全部又は一部の停止を命ずることができる。

2 公安委員会は、第三条各号のいずれかに該当する者が探偵業を営んでいるときは、そのものに対し、営業の停止を命ずることができる。

(方面公安委員会への権限の委任)

第十六条

この法律の規定により道公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、方面公安委員会に行わせることができる。

(罰則)

第十七条

第十五条の規定による処分に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第十八条

次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

一 第四条第一項の規定による届出をしないで探偵業を営んだ者

二 第五条の規定に違反して他人に探偵業を営ませた者

三 第十四条の規定による指示に違反した者

第十九条

次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

一 第四条第一項の届出書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者

二 第四条第二項の規定に違反して届出書若しくは添付資料を提出せず、又は同項の届出書若しくは添付書類に虚偽の記載をして提出した者

三 第八条第一項若しくは第二項の規定に違反して書面を交付せず、又はこれらの規定に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載のある書面を交付した者

四 第十二条第一項に規定する名簿を備え付けず、又はこれに必要な事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をした者

五 第十三条第一項の規定に違反して報告をせず、若しくは資料の提出をせず、若しくは同項の報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、 若しくは虚偽の資料を提出した者又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第二十条

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関し、 全三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

附則

(施行期日)

第一条

この法律は、公布の日から起算して一年を越えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第二条

この法律の施行の際現に探偵業を営んでいる者は、この法律の施行の日から一月間は、第四条第一項の規定による届出をしないで、探偵業を営むことができる。

(検討)

第三条

この法律の規定については、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況、 探偵業者の業務の実態等を勘案して検討が加えられ、必要があると認められるときは、所要の措置が講ぜられるものとする。

附 則 (平成二三年六月三日法律第六一号) 抄

(施行期日)

第一条

この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

探偵業の業務の適正化に関する法律施行規則

(平成十九年二月二十二日内閣府令第十九号)

最終改正:平成二四年六月一八日内閣府令第三九号

探偵業の業務の適正化に関する法律 (平成十八年法律第六十号)第四条第一項 、第二項 及び第三項 並びに第十二条第一項 の規定に基づき、 探偵業の業務の適正化に関する法律施行規則を次のように定める。

(届出書等の提出)

第一条

探偵業の業務の適正化に関する法律(以下「法」という。)及び この府令の規定により都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に届出書又は申請書を提出する場合においては、 当該届出書又は申請書に係る営業所の所在地の所轄警察署長を経由して、一通の届出書又は申請書を提出しなければならない

(探偵業の開始の届出)

第二条

法第四条第一項に規定する届出書の様式は、別記様式第一号のとおりとする。

2 前項の届出書は、当該探偵業を開始しようとする日の前日までに提出しなければならない。

3 法第四条第一項の内閣府令で定める書類は、次のとおりとする

一 探偵業を営もうとする者が個人である場合は、次に掲げる書類

イ 履歴書及び住民票の写し(住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第七条第五号に掲げる事項(外国人にあっては、 同法第三十条の四十五に規定する国籍等)を記載したものに限る。)

ロ 法第三条第一号から第五号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面

ハ 成年被後見人又は被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書(後見登記等に関する法律(平成十一年法律第百五十二号)第十条第一項に規定する登記事項証明書をいう。) 及び民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第一項の規定により成年被後見人とみなされる者、 同条第二項の規定により被保佐人とみなされる者、同条第三項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者 又は破産者で復権を得ないものに該当しない旨の市町村(特別区を含む。)の長の証明書

ニ 未成年者(婚姻により成年に達したものとみなされる者を除く。以下この号において同じ。)で探偵業に関し営業の許可を受けているものにあっては、 その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合においては、 その名称及び住所並びに代表者の氏名)を記載した書面並びに当該営業の許可を受けていることを証する書面 (未成年者で探偵業に関し営業の許可を受けていないものにあっては、法定代理人に係るイからハまでに掲げる書類(法定代理人が法人である場合においては、 その法人に係る次号イからハまでに掲げる書類))

二 探偵業を営もうとする者が法人である場合は、次に掲げる書類

イ 定款及び登記事項証明書

ロ 役員に係る前号イ及びハに掲げる書類

ハ 役員に係る法第三条第一号から第四号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面

(探偵業の廃止等の届出)

第三条

法第四条第二項に規定する届出書の様式は、探偵業を廃止した場合の届出に係る届出書にあっては別記様式第二号のとおりとし、 変更があった場合の届出に係る届出書にあっては別記様式第三号のとおりとする。

2 前項の届出書は、当該探偵業の廃止又は変更の日から十日(当該届出書に登記事項証明書を添付すべき場合にあっては、二十日)以内に提出しなければならない。

3 法第四条第二項の内閣府令で定める書類は、次の各号に掲げる届出書の区分に従い、それぞれ当該各号に定める書類とする。

一 営業を廃止した場合における届出書 法第四条第三項の規定により交付された書面

二 届出事項に変更があった場合における届出書 次に掲げる書類

イ 法第四条第三項の規定により交付された書面書

ロ 第二条第三項各号に掲げる書類のうち、当該変更事項に係るもの

(探偵業届出証明書の交付等)

第四条

法第四条第三項に規定する書面(以下この条において「探偵業届出証明書」という。)の様式は、別記様式第四号のとおりとする。

2 探偵業届出証明書の交付を受けた者は、当該探偵業届出証明書を亡失し、又は当該探偵業届出証明書が滅失したときは、 速やかに別記様式第五号の探偵業届出証明書再交付申請書を当該公安委員会に提出し、探偵業届出証明書の再交付を受けなければならない。

3 前項の規定により探偵業届出証明書の再交付を受けた者は、亡失した探偵業届出証明書を発見し、又は回復したときは、遅滞なく、発見し、 又は回復した探偵業届出証明書を当該公安委員会に返納しなければならない。

4 探偵業届出証明書の交付を受けた者が死亡したときは、その同居の親族又は法定代理人は、遅滞なく、探偵業届出証明書を当該公安委員会に返納しなければならない。

(名簿の記載事項等)

第五条

法第十二条第一項に規定する名簿には、次の事項を記載し、かつ、三年以内に撮影した無帽、正面、 上三分身の縦の長さ三センチメートル、横の長さ二・四センチメートルの写真(無背景のものに限る。)をはり付けなければならない。

一 氏名、住所、性別及び生年月日

二 採用年月日及び退職した場合には退職年月日

三 従事させる探偵業務の内容

2 探偵業者は、その従業者が退職した日から起算して三年を経過する日まで、その者に係る名簿を備えておかなければならない。

附則

この府令は、法の施行の日(平成十九年六月一日)から施行する。

附 則 (平成二四年三月一六日内閣府令第七号)

この府令は、民法等の一部を改正する法律の施行の日(平成二十四年四月一日)から施行する。

附 則 (平成二四年三月二一日内閣府令第八号)

この府令は、平成二十四年六月一日から施行する。

附 則 (平成二四年六月一八日内閣府令第三九号) 抄

(施行期日)

第一条

この府令は、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律 (平成二十一年法律第七十九号。以下「改正法」という。)の施行の日(平成二十四年七月九日)から施行する。

第四条

この府令の施行の日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。